探検ファクトリー 「自動販売機工場のアイデア満載!」

探検ファクトリー中身はどうなってるの!? 自動販売機工場

令和5年8月19日放送  NHK総合
すっちー 礼二(中川家) 剛(中川家

### 【自動販売機の工場探訪】歴史と工夫がつまった国内自販機の工場  今回は三重・四日市市にある国内自販機の工場を探検していきましょう。
工場長の山本さんに案内してもらいながら、自動販売機の魅力や製造工程について学んでいきます。
### 【時代を彩る自動販売機の歴史】  まず、展示ルームで歴代の自動販売機を見学します。

最初に目にしたのは、1969年に製造された牛乳ビン自動販売機です。
80本もの牛乳ビンを収納できるこの自販機は、かつて銭湯の脱衣所などに設置されていたんだとか。
次に注目するのは、紙コップ式の自動販売機。

なんとこちらは、伊勢志摩サミットに設置された最新式のものだそうです。
 自販機の中にはさまざまな工夫が凝らされています。
例えば、側面が透明になっている自販機では、内部をのぞくことができます。

その仕組みは、蛇腹状になっていることで缶の補充時の衝撃を吸収するようになっているんです。
### 【自動販売機の神髄!製造工程を探検】  次に、自動販売機の製造工程を見学しましょう。
この工場では1日に300台以上の自販機が製造されており、約500人の従業員が携わっています。

自販機づくりは主にラック製造、外箱作り、組み立ての3つの工程で行われています。
 最初に覗くのは、飲み物を収納するラック製造の工程です。
ロボットが薄い鉄板を加工し、手作業で組み立てを行っています。

ここで一つのファクトリークイズが出題されました。
「ラック製造に一切使われていないものとは?」「ネジ」が正解です。
商品を傷つけないために、ネジやくぎは一切使わずに製造されているのだとか。

また、ラックには仕切りの板が付いており、収納する飲料のサイズを自由に変えることができます。
 続いては外箱作りの工程です。
使用するのは厚さ1mm以下の薄い鉄板で、手作業とロボットによる溶接で外箱が完成します。

隙間ができないように位置を調整しながら仮止めの溶接を行い、最後にロボットによる一気に溶接と塗装が行われるんです。
 そして最後の工程は、ラックと外箱を組み立てる作業です。
外箱には断熱材が入れられ、冷却ユニットが設置されます。

冷却ユニットは自販機内部を3ブロックに分けて管理し、夏はすべて冷却、冬は一部を温めるなど、飲み物の温度管理を細かく調整することが可能なんです。
さらに、ラックには6つもの導入口があり、異なる種類の飲み物を収納することができます。
真空断熱材を間に挟むことで、異なる温度環境を実現しているとのことです。

最後に扉を取り付けて自販機は完成です。
自販機の扉が少し重たく感じるのは、わざと手の入り口を狭めてケガを防ぐためなんだそうです。
### 【品質確認に挑む自動販売機の試験】  完成した自動販売機が出荷される前には、品質確認のための試験が行われます。

まずはベンドテストと呼ばれるテストです。
実際の飲み物と同じ重さや形のダミーを使用し、指定された番号で正しく出てくるかを確認する難しいテストです。
スピードと正確さが求められます。

その後は、試験棟でより厳しい耐久テストが行われます。
工場で作られた自販機は全国に出荷されるため、様々な環境や条件で正常に動作するかを確認します。
### 【歴史と工夫に触れた自動販売機の世界】  今回の工場探訪を通じて、自販機の歴史や工夫に触れることができました。

自動販売機は、日本万国博覧会をきっかけに広まったという歴史があります。
そして、万博に向けて行われたアイデア対決では、取り出し口のある自販機や一口ちょうだいボタンが提案されたそうです。
 自動販売機は私たちの生活に欠かせない存在となっています。

どこに行っても手軽に飲み物を手に入れることができる、そんな便利なアイテムです。
工場の見学を通じて、自販機の製造工程や品質管理の大切さを知ることができました。
きっとこれからも私たちを驚かせるような新しい自販機が生まれることでしょう。

 自動販売機の世界にはまだまだ魅力がたくさん詰まっています。
あなたも身近な自動販売機に目を向けてみてください。
きっと新たな発見や驚きがあるはずです。