探検ファクトリー 「鉄道会社のシートを製造する工場の舞台裏」

探検ファクトリー「日本全国!どんな列車の座席でも作る工場」

2022年6月10日放送  NHK総合
すっちー 礼二(中川家) 剛(中川家

■ シート製造工場の工程紹介 今回は、全国の鉄道会社のシートを作る工場の見学をしました。
ここでは、個別タイプのシートや通勤電車のシートなど、47都道府県で使われているシートを手がけています。
さらにはニューヨーク地下鉄のシートまでもがこの工場で作られているとのことです。

さまざまなオーダーに応えるため、工場は約70年にわたってシートの製造に取り組んできました。
実際に製造されているシートの種類はなんと1000種類以上!多種多様な需要に対応し続けてきたのです。
■ シートカバーの重要な工程 工場内を見学させてもらいましたが、シートカバーを製造する工程はとても重要でした。

なぜなら、シートカバーは乗客が直接触れる部分であり、快適な座り心地に大いに影響を及ぼすからです。
生地は専用の自動裁断機を使って必要なパーツに切り出されます。
列車シートのカバーは、10枚以上の生地から構成されているそうです。

次に縫製作業が行われ、さまざまなサイズのシートカバーに対応できるよう、立ってミシン掛けを行っているそうです。
■ シートの金属フレーム作り また、列車シートの金属フレーム作りも見学しました。
特に背もたれ部分の金属の板は、シートの隙間に挟まったものが手の届く範囲で止まるように下部を曲げることで安全性を確保しています。

耐久性や安全性に配慮しながら、細かい部品の取り付け作業が行われていました。
■ シートクッション作りの工程 そして最後に、シートクッションの製造工程を見学しました。
シートクッションは、座り心地だけでなく耐久性や安全性も重視される重要なパーツです。

ここでは火災時に有毒ガスが発生しないポリエステルを使ってさまざまなパーツが切り分けられていました。
また、西九州新幹線の「かもめ」のシートの製造も目にしました。
職人が手作業で作業を行い、多品種少量生産を実現していました。

精密なサイズを測りながら、一つひとつ丁寧にカットしていきます。
最後に、フタを被せて熱風炉で固めることで、シートクッションが完成します。
■ シート製造工場の魅力 全国の鉄道会社のシートを手がけるこの工場は、多様なシートのニーズに応えるため、長い間培った技術と経験を持っています。

そのため、鉄道事業者や市民の暮らしに欠かせない存在となっています。
シートカバーから金属フレーム、クッションまで、細部にわたる品質管理が徹底されていることがわかりました。
鉄道利用者としては、シートに座るだけでなく、製造工程にもぜひ目を向けてみて欲しいと感じました。

この工場の紹介を通じて、鉄道のシートづくりの奥深さや専門性に触れることができました。
シートは私たちが日常的に接するものであり、座る時間を快適に過ごすための大切な要素です。
工場の職人たちが製造に携わる一つひとつの工程には、彼らの技術や心意気が込められていることが伝わってきます。

これからも、私たちの暮らしを支える鉄道のシートづくりにはますます注目していきたいですね。