探検ファクトリー 「革靴工場の舞台は東京・大田区」

探検ファクトリー明治文明開化の時代から おしゃれで履きやすい東京・革靴工場

令和5年8月5日放送  NHK総合
すっちー 礼二(中川家) 剛(中川家

東京・大田区の革靴工場を探検しよう! 【採寸:靴づくりの基準を専門知識で満たす】 革靴づくりの第一歩は、採寸です。
職人の岩井さんは、2万人以上の足を測るコンシェルジュとして活躍しています。
クライバーを使って足の輪郭をなぞって採寸シートに記録し、足の厚みや高さを複数か所で測定します。

このような立体的な測定によって、最も適した革靴を作ることが可能なのです。
岩井さんの計算が終わると、各部位の詳細を分析します。
【靴のサイズにおけるファクトリークイズ】 岩井さんが計算をしている間に、ファクトリークイズが行われました。

出題された問題は「スニーカーのサイズは何cmプラスするとオススメですか?」で、正解は「プラス1cm」です。
スニーカーは、靴の長さ(内径)が人の足の実際の長さよりも少し長めになっていることが理由です。
ただし、これは一般論であり、試着をオススメするということも念頭においてください。

【木型作りから靴底取り付けまで:力強い工程】 採寸が終わると、立体造形の職人が木型を作ります。
その後、裁断の魔術師がプレス機を使って革を打ち抜き、ミシンマスターが裁断された革のパーツを縫い合わせてアッパーと呼ばれる靴の上部分を完成させます。
そして、底付けという工程でアッパーと靴底を一体化させます。

この工程は、アッパーが足を包み込み、同時に足を支える靴底がしっかりと取り付けられることで、品質に直結する重要な工程です。
底付け職人の石渡さんは、一人前になるまで10年以上の修行が必要と言われる「すくい縫い」を見せてくれました。
【ファクトリークイズ:革靴職人のユーモラスな失敗】 革靴工場では、ファクトリークイズが盛り上がります。

職人たちの中でよく起こる失敗として、「スキマから糸が見える状態をなんと言う?」という問題が出題されました。
正解は「笑う」です。
なぜなら、スキマから糸が見える様子が、歯を出して笑っているように見えるからだそうです。

革靴作りの厳しさにもユーモアが加わり、職人たちは日々笑い合いながらも真剣に技術を磨いているのですね。
【色染めと仕上げ:職人たちの手仕事の輝き】 次に進むのは色染めの工程です。
職人夫婦が一つずつ丁寧に色染を行います。

革靴に使用する革は、仕入れ先の製革工場で既に色をつけられていますが、最終的な仕上げには職人たちが手作業で色染を施すのです。
途中で止めると不自然な色ムラが生じるため、一気に塗り込む必要があります。
職人の手によって染められるからこそ、独特の色ムラが生まれ、一つひとつ異なった仕上がりになるのです。

最後に、仕上げの工程です。
ツヤ出しのクリームを塗り、粗さの異なる3種類の繊維で磨き上げることで、革靴の完成です。
作業が終わった頃には、職人たちが集まりました。

高尾さんは、普段は店舗で接客や採寸を担当している若手社員で、入社したきっかけは高校の先生の紹介だったそうです。
また、山田社長は「より多くの人に革靴を楽しんでもらいたい」とおっしゃっています。
最近では、履き心地を重視したスニーカータイプの革靴や、鮮やかなカラーを取り入れたカジュアルなデザインが人気です。

職人たちがこれからどんなアイデアを持ち出してくれるのか、楽しみですね! この革靴工場の探訪では、一つひとつの工程が職人たちの熟練技術と情熱によって成り立っていることが分かりました。
革靴への愛情を込めながら作り上げられた革靴は、履く人にとっても特別な存在となることでしょう。
皆さんも、ぜひ一度革靴工場を訪れて、その魅力を実感してみてください![emoji:B60]