探検ファクトリー家庭菜園から建築までスコップ・ショベル工場 日本一の生産量
令和5年12月22日放送 NHK総合すっちー 礼二(中川家) 剛(中川家)
【さじ部の製造工程】 大阪・堺にあるショベル・スコップ工場では、ショベル・スコップの製造工程を見学することができます。
まずはさじ部の製造工程を見学してみましょう。
さじ部は、スチール製の板からプレス機で型抜きされます。
その後、土に差し込みやすくするために、さじ部の先端を削る刃付けの作業が行われます。
さらに、約150トンの力で一気にプレスして成形されます。
ここからは強度を上げるための工程に移ります。
さじ部は高温で熱され、急冷することで強度を上げます。
中川家の2人がさじ部を運ぶことに挑戦しましたが、5枚中1枚しか運ぶことができませんでした。
そのような工程が行われているのですから、さじ部の作り方には工夫や技術が詰まっています。
【粘りを生み出す焼き戻し工程】 続いての工程は、ショベル・スコップに必要な粘りを生み出すための焼き戻しです。
焼き入れ前のさじ部は強度も粘りもなく、簡単に曲がり戻りません。
一方、焼き入れのみをしたさじ部は強度は増していますが、粘りがないため叩くとすぐに割れてしまいます。
しかし、焼き戻しを施すことで、叩いても割れないさじ部が完成します。
この焼き戻し工程によって、ショベル・スコップは頑丈で長持ちすることができるのです。
【柄の部分の製造工程】 さじ部が完成したら、次は柄の部分の製造工程に移ります。
金属製のパイプ柄と木製の木柄の2種類がありますが、最新技術が使われているのがパイプ柄です。
パイプ柄の製造では、機械によって取っ手部分の溶接が行われます。
1日で約3000本以上の溶接が可能です。
その後、機械で塗料を吹き付けて乾燥させ、最後に品質検査が行われて出荷されます。
【古くから続く工場の歴史と成長】 このショベル・スコップ工場は、江戸時代にはたばこ包丁の製造から始まり、明治時代には自社でショベル・スコップの製造を始めました。
現在では、150種類ものショベル・スコップを製造しています。
工場では、2.5mもの長いショベルが作られており、これは電柱を設置するための深い穴を掘るために使用されています。
また、蒸気機関車の石炭をくべるためのスコップや、ポールや杭を立てるためのスコップも製造されています。
この工場の歴史は古く、技術も進化し続けています。
その成長ぶりは見事であり、多くの種類のショベル・スコップを提供しています。
このように、大阪・堺にあるショベル・スコップ工場では、伝統と技術が融合した製造工程が行われています。
ショベル・スコップが如何に頑丈かつ耐久性があるかがわかりますね。
ぜひ一度、この工場を訪れてみてはいかがでしょうか?ショベル・スコップの製造過程を見学することで、製品の魅力も一層深まることでしょう。
日本のものづくりの精神に触れながら、歴史を感じることができるでしょう。